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(>>1のつづき)
日本の政治エリートが、米政府の間で日本の評価がいかに下がっているかを知ったら、
バッシングやパッシングの日々が懐かしく思えるかもしれない。日本は今、どちらも
望ましくない選択肢から選ばざるを得ない「モートンの熊手」状態に陥っている。
すなわち、米国に無視されるか、解決のしようがほとんどない問題とみなされるかの、
いずれかだ。
日本の政治家の多くは、こうした事態を招いたのは、06年に米日で交わした沖縄在日米軍の
再編実施のロードマップを反故にし、米政府が受け入れ可能な代替案を提示しない鳩山首相
自身であることを理解している。さらに、オバマ大統領が鳩山首相に対する信頼感を失う
上で最も決定的となったのは、鳩山首相はオバマ大統領に対して直接、問題を「解決する」と
2回も約束していたことだ。
鳩山首相は5月末までに代替案を提示するとしているが、日本でも、米国でも、誰もが満足
できるような解決策を鳩山首相が突如見つけられるとは、ほとんど誰も思っていない。
さらに、東アジア共同体の形成や気候変動問題で果たす日本の役割の拡大といった、
鳩山首相が提唱する偉大な構想は、政治的な現実性のかけらもない。
要するに、鳩山首相に対する信頼感はすっかりうせ、米政府高官はひそかに日本を見放す
姿勢をますます強めている。米ワシントンDCで先週開催された核安全保障サミットでは、
中国や韓国、シンガポール、マレーシアの各国首脳はオバマ大統領と親密で、実のある
協議を行った。
一方、鳩山首相は公式晩餐会でオバマ大統領の隣の席を確保したものの、政府高官筋に
よると両者の会話は順調に運ばなかった。その後、両国の官僚はいずれも良好な関係の
維持を望んでいるとあわてて述べたが、オバマ政権の中には両国の関係がすぐに改善されると
信じる者はほとんどいない。少なくとも鳩山首相が政権の座に就いている間は、あり得ない。
ジャパン・ディッシングは、日本、米国、アジアのいずれにとっても好ましくない。アジア諸国は
米国とその主要同盟国との関係を神経質に見守り、日米乖離の兆しに鋭く反応している。
(つづく)