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★中国艦艇 沖ノ鳥島近海で活動継続 自民党、発表遅れを追及
・中国海軍の艦艇10隻が日本最南端の沖ノ鳥島(東京都小笠原村)近海で活動したとの
産経新聞の報道を受けて、防衛省は20日、この艦艇が現在も同島周辺で活動を継続し、
同省で警戒監視を続けていることを明らかにした。ただ、防衛省がこの問題を13日まで
公表しなかったことに対し、批判の声が高まっている。
防衛省の長島昭久政務官は20日の参院外交防衛委員会で、中国艦艇について
「沖ノ鳥島の西方海域で引き続き活動している」と指摘、「自衛隊の艦艇や航空機が
必要な警戒監視体制を継続している」と語った。
中国艦艇は、ソブレメンヌイ級ミサイル駆逐艦やキロ級潜水艦などで、10日夜に
沖縄本島と宮古島の間を南下したことが確認された。8日は艦載ヘリが監視中の
海上自衛隊の護衛艦「すずなみ」の約90メートルまで接近。長島氏は、中国側に
何度も事実確認を申し入れたことを詳細に報告した。
ただ、鳩山由紀夫首相と中国の胡錦濤国家主席の会談が13日早朝にワシントンで
行われ、中国艦艇の行動に関する発表は会談後になったことから、自民党は中国に
配慮して発表を遅らせたのではないかとの疑念を強めている。20日朝の自民党外交・
防衛合同部会では、防衛省幹部が8日以降の対応について「経緯については詳細な
整理をしていないが、適切なタイミングで報告した」と繰り返したが、出席議員は
「何か問題があったから隠している」と猛反発。20日の参院外交防衛委でも、自民党の
佐藤正久氏が「日中首脳会談が終わってから発表した。中国に気を使っているとしか
みえない」と追及した。
自民党の反発の背景には、中国の軍備増強路線への警戒感がある。中国海軍は
日本列島から沖縄、台湾を結ぶ「第1列島線」を越え、小笠原諸島、グアムを結ぶ
「第2列島線」に至る海域での影響力強化を目指し、潜水艦や大型艦艇を着々と配備。
今回の中国艦艇の行動を受け、防衛省関係者は「この海域で不測の事態が起きかねない
状態になりつつある」としている。
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