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(>>1のつづき)
きっかけは、不登校や社会に出て挫折を味わったりと様々だが、共通しているのは「このまま
社会に出ても自分はダメにきまっている」といった具合に、自らを否定していることだという。
「ろくに社会に出ていないにもかかわらず。将来に希望や光が見いだせないんです」
では本人や家族はどうしたらいいのか。
「本人が自力で抜け出せるなら引きこもっていませんし、家族の力でも無理です。特に
引きこもっている本人の方が親より立場が上になっていることもありますから。親や家族が
外部のサポート機関に相談して、とにかく『孤立』しないことが大事です。本人が『誰にも言うな』と
家族に言っていることがありますが、本人に知られないようにして、なるべく早くに相談する
ようにして下さい」と工藤さんはアドバイスしている。
NPO法人のほか、全国で67カ所(09年12月時点)に設置されている精神保健福祉センター、
保健所などでも相談窓口を設けている。
また厚生労働省は09年度から「ひきこもり対策推進事業」を設置し、各都道府県・指定都市に、
ひきこもりに特化した第1次相談窓口として「ひきこもり地域支援センター」を設けている。
一方、引きこもった若者が外に足を踏み出しても、社会復帰できる環境が整ってなく、それも
引きこもりを長期化させている。工藤さんは「いきなり働くのは無理ですし、会社側も引きこもって
いた人に対して先入観があり、変な目で見る。まず本人にトレーニングをさせて、仕事に就く
環境を整える必要があります。私たちのセンターではチームを組んで企業でトレーニング
させています。まじめな子のほうが多いんです。また、トレーニング機関と企業をつなぐ仕組みを
作らなければなりません」と訴えている。(以上)