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★戦中・戦後の証言:地方参政権、日本側から提案を--益田在住の在日コリアン /島根
◇歴史を踏まえた対応求める
・在日コリアンとして約80年を生きてきた益田市在住の李克演(クッヨン)さん(81)がこのほど
同市須子町の市人権センターで、「戦中・戦後の証言」をした。李さんは地方参政権に関して、
日本の側から参加してと言ってほしいと語り、歴史を踏まえた対応を求めた。
「平和をすすめる益田市民の会」(福原孝浩会長)の主催。質問に答える形で語り、約40人が
聴き入った。
李さんは1928年、当時日本領だった韓国生まれ。生後まもなく、すでに現在の浜田市弥栄町で
土建業をしていた父親に家族で合流した。小学校は転校が多かったが、益田市の鎌手小学校を卒業。
差別やいじめにあったという。
戦時中は学徒報国隊として日立安来製作所で働いた。終戦時、益田市の石田製作所にいたが、
翌8月16日に辞めた。「解放された。自由になれるとの思いがあった」という。広島の朝鮮学校で学び、
そこで初めて「朝鮮人も胸をはって生きられる」と思ったと話す。
上京後、益田へ戻って、人気が出ていたパチンコに目をつけて自ら開業。店が軌道に乗り、
生活は安定した。厚生年金に入っていたため、引退後は年金で暮らしている。
民主党政権となり、外国人に地方参政権を認める議論が出てきていることについて、「こちらから
(参政権を)下さいというのは(歴史的に見て)不自然。日本の側から『同じ人間なのだから、同じように
生きていきましょう』と言われたら、喜んで参政権をもらいます」と話した。
福原会長は「現在、『なぜ外国人に生活保護をやるんだ』といった声も出始めている。
戦後、築き上げた権利すら後退する可能性が出てきた。これは、こうした問題にうとい日本人の
側の課題なのではないか」と問題提起した。
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