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ソウル市内の日本料理店で売られていた鯨肉の一部が、日本が調査捕鯨で捕獲したナガスクジラの肉である可能性が極めて高いことが、
米オレゴン州立大などの研究グループによる遺伝子解析で十四日、明らかになった。
韓国で捕獲の記録がない南極海のミンククジラの肉も確認された。韓国では鯨肉の輸入はワシントン条約によって禁じられており、
日本からの密輸品である可能性が濃厚だとしている。
同大のスコット・ベーカー博士らは、調査結果を英王立協会の専門誌、バイオロジーレターズに発表。
「鯨肉取引の国際的な監視体制を強化する必要がある」と指摘した。
同博士らは、日本や韓国の環境保護団体と協力し、ソウル市内の日本料理店で二〇〇九年七月と九月に刺し身など計十三点の鯨肉を入手。
遺伝子を分析したところ、ナガスクジラが一点、南極海のミンククジラとイワシクジラが各四点含まれていることが確認された。
このナガスクジラの遺伝子の配列は日本の調査捕鯨で捕獲されて〇七年に日本国内で売られていた肉に酷似。
偶然に一致する確率は一千億分の七と極めて低く、同一のものである可能性が高い。
調査捕鯨の鯨の肉は、日本鯨類研究所が「副産物」として市販、収入を調査費の一部に充てることが認められており、
国内の市場には広く流通している。
関係者によると韓国では、領海内での魚の定置網漁で混獲された鯨の肉を国内で売ることは合法だが、鯨肉の輸入は違法。
過去十三年間にイワシクジラが混獲されたとの記録はなく、南極海のミンククジラが沿岸で混獲される可能性もないため、
これら二種も密輸品である可能性が高いという。
また、米ロサンゼルスの日本料理店で発見され問題になった鯨肉の遺伝子解析から、これも日本の調査捕鯨で捕獲された
イワシクジラの可能性があることが分かった。
東京新聞 2010年4月14日 夕刊
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