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・鳩山首相の「賭け」は空振りに終わった。オバマ大統領とのトップ会談。
首相は難航する普天間問題の打開を試みたが、オバマ氏から前向きな言葉は引き出せなかった。
「10分間、みなさん食事をしていてください」。夕食会の冒頭、オバマ氏はこう宣言した。
オバマ氏の隣は鳩山首相。この10分は、正式な会談がセットされなかった首相への配慮だった。
首相は「日米同盟が大変大事という中で、普天間の移設問題に努力している最中です。
5月末までに決着したい。大統領にも協力をお願いしたい」と頼み込んだ。
だが、貴重な10分間は、米側が最も重視するイランの核開発疑惑にも割かれた。
普天間をめぐる議論は「半分くらい」(松野頼久官房副長官)にとどまった。
この意見交換についての米側の発表は普天間問題に一切触れておらず、オバマ氏が
なんら言質を与えなかったことを裏付けた。一方でイランの核問題でオバマ氏は首相から
「国際社会による追加的措置もやむを得ない」との言葉を引き出し、10分間の元をとった。
終了後、宿泊先のホテルで記者団の取材に応じた首相は「じっくりと2人だけで話が
できた」と胸を張ったが、「具体的な地名は私から一切出していない」。鹿児島県徳之島と
キャンプ・シュワブ(沖縄県名護市など)陸上部を併用する「腹案」すら打診できなかった。
大統領から得た感触も「申し上げられない」と紹介を避けた。
米国の態度は冷ややかで、日本側が求める実務者協議に応じる気配はない。トップ会談が
不発に終わったいま、残されたルートは、オバマ氏とパイプを持つルース駐日大使と、
岡田外相のライン。首相もオバマ氏に「岡田外相とルース大使で交渉を行っている」と
わざわざ念押しした。5月末に決着しなければ、鳩山首相は政治責任を厳しく問われることになる。
政権内の一部は、すでにそんな状況を見越している。米の賛否は別に、5月末までに一応の
政府案を米側に打診し、「回答を待つ」として時間を稼ぐ案も出ている。首相周辺の一人は
すがるような思いを語る。「米側から『検討の時間が欲しいので、結論を先延ばししたい』と
言い出してくれないものか」(抜粋)
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