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日本人の腸が海草に含まれる多糖類を分解できるのは、分解酵素を作る遺伝子を腸内に住む細菌が
海洋性の微生物から取り込んでいるためだとする論文が、8日の英科学誌ネイチャー(Nature)に
発表された。
フランスの海洋生物学と海洋学の研究・教育機関「ロスコフ生物学研究所(Station Biologique de
Roscoff)」の研究チームは、ゾベリア・ガラクタニボラン(Zobellia galactanivorans)という海洋性
バクテリアが、アマノリ属の海草に含まれる多糖類を分解する酵素を持っていることを発見した。
公開されているDNAのデータベースを調べたところ、ヒトの腸内に住むバクテロイデス・プレビウス
(Bacteroides plebeius)という微生物が、同じ酵素を作る遺伝子を持っていることが分かった。
このバクテリアはこれまで、日本人の排泄物からしか見つからなかっていない。
記録によると日本人は8世紀にはすでにノリを食べていたが、研究者らは、かつて日本人はノリを
焼かずに食べていたため、海草に住んでいたバクテリアからこの遺伝子を取り込んだものと
考えている。
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