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世は相変わらずのラーメンブーム。
しょうゆ、みそ、とんこつ、魚介系など多彩なスープに、つけめんや油そばと、食べ方もバラエティーに富む。
でも最近、あの白地にピンク色の渦巻き模様を、めっきり見かけなくなった。そう、「なると」はどこへ行っちゃったの？
キツネ色のスープに、ピンク色の渦巻きが８個も浮かぶ「なるとラーメン」。川崎市幸区の「麺(めん)屋一刻」の店主、
橋本裕貴さん（３２）がメニューに載せたのは２００４年１２月のことだ。
「彩りにこだわった」というのが理由だが、売れ行きは芳しくない。月に２０杯の注文があれば多い方で、１日２００杯の
「ラーメン」に遠く及ばない。それでもメニューから外さないのは、「近頃あまり見かけないでしょう。あったらうれしく
ないですか」。
赤い着色料を添加した魚のすり身を、白いすり身で巻いて蒸した「なると」の“本名”は「鳴門巻」。鳴門海峡の渦潮が
語源という説が有力だ。
「新横浜ラーメン博物館」（横浜市港北区）の宣伝・広報課長の中野正博さん（３５）によると、なるとがラーメンの具に
登場したのは大正～昭和初期。そば屋がラーメンを扱うようになり、そばやうどんに添えていたなるとが、そのままラーメンの
具になったとみられている。
以来、鶏ガラスープにしょうゆ味の東京ラーメンを中心に重要な具となったが、中野さんは「ラーメンの具としては明らかに
減っている」と指摘する。同館に入る全国の有名店など９店も、一般的な「ラーメン」に使っているのは１店だけだ。
全国に数万店といわれるラーメン店は、年間１０００店以上が廃業する一方、ほぼ同数がオープンするという。「なると」を
使う昔ながらの店は減り、新規店には敬遠されがちということらしい。
※続きます。
読売新聞 2010年4月3日14時42分
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▽渦巻きが８個浮かぶ「なるとラーメン」。見た目が子どもに人気だとか（麺屋一刻で）（画像）
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▽カネ久商店が製造する黒地に白い渦巻きのなると（画像）
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