10/03/30 21:06:45 UnX6VI9p0
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2008 IRPSレポート【ソフトエラー編】
メモリで複数のビットが反転するソフトエラー
ソフトエラーは、アルファ線や中性子線、陽子線、重イオン線などの粒子線が半導
体チップに突入することで引き起こされる。粒子線の突入によって電荷および電流
が発生するため、データが書き換えられてしまうのだ。半導体チップを粒子線が
通過する時間はきわめて短く、ほんの一瞬である。一過性のイベントなので、「シ
ングルイベントアップセット(SEU:Single Event Upset)」と呼ぶことも少なくない。
しかし最近では、複数のメモリセルが反転するソフトエラー「マルチセルアップセ
ット(MCU:Multi-Cell Upset)」の確率が増えており、注目を集めるようになって
きた。最先端のSRAMでは、シングルイベントアップセット全体の40~60%をマルチ
セルアップセットが占めると言われている。
同時に2bitが反転するのでは、パリティビットは対策にならない。2bit以上の
エラーに対応したECCを搭載する必要がある。複雑なECCの導入は、メモリチップ
のコスト増大をもたらす。また反転するセルのレイアウトによっては、ECCが効
かないことがある。できれば、マルチセルアップセットの発生そのものを抑えたい。