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・マンガなどに登場する18歳未満のキャラクターの性描写を規制する「東京都青少年健全
育成条例」の改正案が、都議会で継続審議になる見通しとなった。直前まで成立濃厚と
ささやかれながら“一時停止”に転換させた要因として、「表現の自由が脅かされる」と
訴えた文化関係者らの行動があった。表現規制をめぐる議論がマスメディアの報道に
先立って広がった背景には、ネットの存在もあった。
3月上旬まで、改正案はテレビや新聞では、ほとんど報道されていなかった。問題を広く
知らせる“起爆剤”の一つになったと関係者の間で語られるのが、元マンガ編集者で明治大学
准教授(マンガ文化論)の藤本由香里さんによる発信だった。
藤本さんは今月初め、マンガ研究者の知人を通じて、3月中に議会で改正案が可決される
公算だと聞いた。8日、インターネットの会員制サイト「ミクシィ」に、改正案への批判を書き込み、
危機感を訴えた。より広い人々に知らせるため、同時に、ツイッターでも書き込みを知らせた。
この時点では、知り合いの新聞記者に尋ねても誰も詳細を知らなかったという。
「最初の1日で私のミクシィには2万人がアクセスした。情報は野火のように広がり、ネット上では
3日で情報が浸透した、と感じました」と藤本さんは語る。
研究者や評論家など多くの文化関係者が、ネットを通じて問題を知った。たとえばマンガ家で
京都精華大学マンガ学部長の竹宮恵子さんは、8日にファンからのメールで改正案を知った。
すぐに大学内で問題提起し、即日、慎重な議論を求める学部教授会の意見書がまとめられたという。
一週間後の15日には都庁内で、反対集会とマンガ家たちによる記者会見が開かれた。
会見を企画した一人は藤本さんだ。ちばてつやさん、里中満智子さん、永井豪さんといった
大物たちが集合したインパクトもあり、大手メディアも本格的に報じ始めた。(>>2-10につづく)
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