10/03/08 18:55:27 CdKDIkch0
以前、山をやらない義理の父親に「このツアーに行ってくれば?」と言われたことがある。
私一人ですか?と聞くとそうだと言う。
毎日仕事で大変だからたまには羽を伸ばしてこいということらしい。
義父自ら旅行代理店に行って申し込んでくれた。
翌日仕事から帰ると部屋にドン・キホーテと書かれた黄色い大きなコンビニ袋がいくつか置いてあった。
わざわざ義父がデイパックからウィンドブレーカー(この季節はナイロンのこれぐらいでいいらしい)、
軍手(ゴアテックスより重宝するんだと)、荒縄(ザイルは湿ると使い物にならないらしい)、
登山靴もどきの靴(中国製で軽い。ソールがちょっとグラつくけどご愛嬌)まで買ってきてくれたようだ。
が、ここまでしてもらったのだが結局俺は仕事で行けなかった。
最近、義父が狩猟のための猟銃の免許を取った。よほど嬉しいのか頻繁に狩りに行こうと誘ってくる。
義父の散弾銃はよくある二連のではなくフルオートで至近距離のものを確実に仕留められるらしい。
迷彩のジャケットとウィスキーのスキットル(携帯用ボトル)をプレゼントされた。
迷彩を着るのは動物から見えにくくするため。蛍光オレンジのジャケットは動物を興奮させるのでNGらしい。
ウィスキーを飲むのは防寒と山の精霊への挨拶の意味があってとにかく飲めるだけ飲めと言われた。
万一散弾に当たっても出血を抑える効果もあると聞かされて「なるほど!」と思った。
ウィスキーくらいは買ってきますと申し出ると「そんな気を使うな」と暖かいお言葉。
自分は酒のことはよく知らないのだが義父は「せっかくだから」とトリスという高級ウィスキーを用意してくれた。
狩りの帰りには激流下りにも付き合わされるらしい(笑)。俺、泳ぎは苦手なんだけどな。
「落ちないから大丈夫。でも水温が低いから体温を上げるためにトリスを飲むのを忘れるな」だってさ。
楽しみである。
嫁から聞いたけど父のすすめで万一のためにと保険にも入りなおしたらしい。
怪我・病気には対応せず死亡時にドカンと入る掛け金の安いお得な保険らしい。
義父の経営している会社がかなり厳しいと聞いているが、そんな時でも婿の相手をしてくれる
いい義父だとつくづく思う。