10/03/06 21:46:07 5V+HeVv60
この手のスレでは 「 高純度プルトニウム 」 なんて単語が良く出てくるけど、
プルトニウムが兵器転用に向くかどうかはあくまで 「 燃焼度 」 の問題ね。
高燃焼度だと240Puの割合が高くなり、あまり核兵器転用に向かないプルトニウムができる。
プルサーマルには使えるので、この高燃焼度プルトニウムを「 原子炉級プルトニウム 」 と呼ぶ。
日本の保有するプルトニウム総保有量は40トンを越えているが、殆どがこれ。
核兵器用のプルトニウムは、燃焼度を低く抑える必要があり、
この生成には専用のプルトニウム生産炉を使用する必要がある。
核保有国はすべてこの生産炉を持つ。
ただ高速増殖炉の一番外側に配置される 「 ブランケット燃料 」 と呼ばれる部分でも
兵器級に準ずる低燃焼度のプルトニウムを生産することができる。
日本に兵器級プルトニウムが存在するとの主張は、このブランケット燃料のことを指しており、
その総量は常陽もんじゅ合わせて約1トン程度。
長崎原爆は 「 たった6.1kg 」 のプルトニウムでできた。
単純計算だと、日本は既に約160個の長崎原爆を実質的に保有していることになる。
ちなみに40トンある原子炉級プルトニウムを加工して兵器級にするのは、現在の技術力では困難。
それこそウラン分離よりはるかに難易度の高い作業で、
そんな手間をかけるぐらいならプルトニウム生産炉作って
最初から兵器級プルトニウム作った方が、
コストも時間も節約できる。