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「男の引きこもり」
那智 文江(保育園園長 61歳 東京都)
東京都が2008年行った調査では、「引きこもり」の71.4%が男だったそうだ。
これについて、「男は日常生活が女性よりつらく、引きこもる快適さの方は
女性より高い」というコメントがあったという。
だが、待って欲しい。
日常生活がつらいのは、男よりむしろ女性のほうだ。特に就職した女性は、
職場ではセクハラやパワハラなどの嫌がらせを受け、結婚すれば結婚したで
仕事と家事の両方を押しつけられている。それでも、世の女性たちは屈する
ことなく果敢に社会にチャレンジし、自身の有能ぶりを示して一定の成功も
おさめている。
それに対して男の「引きこもり」が多いというのは、ただ単に怠惰であるか、
女性の有能ぶりを見せつけられることで、自身の無能ぶりを思い知らされ、
社会に対する恐怖心から自分の殻に閉じこもってしまったからではないか。
それはさて置き、「無職とかに対する世間の目が男と女性で全然違う」との
不満の声が、男の側から出ているらしい。
女性の無職は「家事手伝い」と言われるのに対し、男は「無職」となり世間
の風当たりが違うというのだ。
しかし、それは当然のことである。この世に「無職の女性」などはいない。
「家事手伝い」も立派な職業の一つである。そして、これは女性たちだけに
許される職業だ。男が家事の一つや二つをこなしたぐらいで「家事手伝い」
を名乗るなど、おこがましいにも程があり、社会倫理に反する言動でもある。
また、「逆玉の輿を狙って自分磨きを始める」などと言い出す男どもも出現
しているそうだが、何を勘違いしているのだろう。だいたい、そのような男
を相手にするご令嬢がいるわけもないし、男の「自分磨き」とは唯一、女性
たちに無償で奉仕することなのである。
どちらにせよ、「引きこもり」の男どもなど社会からは必要とされていない。
そのことをしっかり認識して、ずっと引きこもったままでいてくれたほうが、
女性たちにとっても社会にとっても、むしろ余計な手間が省けてよいことだ。