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就活中のある大学3年生は、ネット書き込みが「どうしても気になってしまう」と語る。一番気になるのが過労の話だ。
「掲示板に書かれていることは、火のないところに煙はたたないと思うので、参考にできる部分もあると思います。
事実でなくても先入観をもってしまうところがある」
就活には絶対失敗したくないので情報が大事だ。経済状況を考えると入社後、自分が転職するとは考えにくい。
良い噂を聞かない会社場合、ネットでさらに検索して情報を収集している。また、大学のOBに接触することもあるが、
それだけで判断ができない。その際、会社の体質や雰囲気をつかむために参考にすることもあるそうだ。
■「あまり気にしすぎるのもよくない」
一方、駒澤大学キャリアセンターも、ネット書き込みについては「学生から相談を受けることがある。
離職率や労働条件を心配しているようです」と話す。必要以上に不安がる学生には、
話半分に受け取るようにと諭すこともある。
「ブラック企業アナリスト」として知られている、人事コンサルタントの新田龍さんは「悪意ある書き込みもありますが、
中には少なからず、働いている人が感じていることが反映されているものがあるのでは」という。その上で、
就活生には「あまり気にしすぎるのもよくない」と指摘する。
人によっては必要以上に深刻にとってしまう場合もあるからだ。新田さんは「会社は本人にとって
魅力的かどうかという観点で選ぶべきだ」とアドバイスする。たしかに残業が多く仕事がきつい職場もあるが、
それに見合う賃金、地位、得られるスキル、人脈に魅力を感じる場合だってある。
「(ネット書き込みは)いくつかある情報の中の一つの参考にとどめておくべきです。
自分が得たいものは何か、考えてみることをオススメします」(おわり)