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・トヨタの大量リコール問題で、米下院の公聴会に出席した米国人女性の証言に疑問の声が
あがっている。女性が全世界に向けて「恥を知れ、トヨタ!」とののしったトヨタ車は事故後、
修理せずに転売され、その後は一度もトラブルなく走り続けているというのだ。
専門家らも、証言のような制御不能状態に陥ることはあり得ないと首をかしげている。
23日の公聴会に出席したテネシー州在住の元社会福祉相談員、ロンダ・スミスさんは、
2006年10月、自宅近くの高速道路で「レクサスES350セダン」を運転中にブレーキが
利かなくなり、時速160キロにまで急加速した状況を次のように語った。
(1)走行中のレクサスが加速開始(2)ギアを「ニュートラル」に入れても減速せず、
「リバース」には入らない(3)サイドブレーキも機能せず時速145キロに(4)「ガードレールか
木にぶつけて止めるしかない」と考えた(5)時速160キロに達し、夫に「最後の電話」をした
(6)その後、特に新しいことをしないうちに徐々に減速(7)時速53キロに落ちたところで、
中央分離帯に寄せてエンジンを切った。
この証言内容について、「自動車用半導体の開発技術と展望」の著書がある鷲野翔一・
前鳥取環境大教授は、「高速走行中のギアがリバースに入らないのは安全上の構造で、
同じ理由でサイドブレーキも機能しない」と前置きし、こう語る。
「ブレーキを踏み込めば、アクセルの電子制御スロットルが全開でも構造的にスピードは
落ちる。万一、電子制御システムがブレーキを認識しないエラーを起こしたとしても、
ギアをニュートラルに入れれば動力が伝わらず、やはりスピードは落ちる。ここでも
エラーが起きたとしたら、それぞれ独立しているアクセル、ブレーキ、ギアのすべての
系統で同時多発的にエラーが起きたことになる。これは天文学的な確率です」(>>2-10につづく)
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