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・迷惑な歩きたばこや吸い殻のポイ捨てをなくすため、路上禁煙地区を設け、違反者に
2000円の過料を科している名古屋市で、違反者の14%にあたる2343人が未納のままと
なっていることがわかった。
「現金の持ち合わせがない」として後納を約束しながら支払わない人たちで、このうち1612人は
督促状が「あて先不明」で戻ってきたという。一方、過料が1000円の大阪市の未納者は
2%程度で、名古屋市は違反者に対し、一層の徴収強化に努めるとしている。
名古屋市は、名古屋駅、栄、金山、藤が丘を路上禁煙地区とし、指導員計16人が2006年
7月から過料を徴収している。市環境局作業課によると、今年1月末までに計1万6541人を
“摘発”。このうち徴収できたのは1万4198人で、1万2893人はその場で支払いに応じた。
残る3648人は銀行振り込みなどでの後納を希望したが、そのまま踏み倒すケースは後を
絶たない。違反者には身分証の提示を求め、住所や電話番号を確認しているが、持って
いないと話す人もいるという。あて先不明での返送が多数に上ることについて作業課は
「虚偽の住所を申告する悪質な事例が多いようだ」と嘆く。栄の禁煙地区で喫煙していた
飲食店経営の男性(24)は「指摘されたらされた時と思っているので、それほど気にしていない。
規制にあまり意味はないのでは」と話し、意識の低さも踏み倒しの多発につながっているようだ。
昨年1月、2000円の過料徴収を開始した岐阜市は、1年間の違反者249人のうち未納者は
14%の34人。02年11月に全国に先駆けて2000円の過料徴収を始めた東京都千代田区も
未納者は17~18%という。
一方、大阪市(07年10月~今年1月末)の違反者は2万3254人で、未納は497人。過料が
やはり1000円の神戸市(08年7月~今年1月末)は、6165人のうち未納は452人で
7%程度だった。
名古屋市では「過料の額が低いと、それだけ現場で説得しやすいのでは。ただ、違反を重く
受け止めてもらえる金額でなければ意味がない。住所のチェックを強化したい」としている。(一部略)
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