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学校法人同志社(京都市上京区)が、京都府京田辺市の同志社大、同志社女子大京田辺キャンパスなどの
地名を「同志社」に変更するよう求めている。実現すれば同志社と名がつく全国初の地名となるが、
継体天皇の筒城宮(つつきのみや)に由来するという小字「都谷(みやこだに)」などが敷地内にあり、
「安易な変更は地域の歴史や文化を損なう」と危ぶむ声も上がっている。
変更を求めているのは多々羅、興戸、三山木、普賢寺の4地区にまたがる両大学と同志社国際中高の敷地。
全体を「同志社」に統合し、1丁目、2丁目などの呼称を希望し、地名変更の要望書を市に提出している。
同志社大の片山傳生副学長は「地名を変えることで地域との一体感が深まる。大学があるまち、
というイメージの発信力を強めることもできる」と語る。隣接地では、都市再生機構が2003年から「同志社山手」の
名で住宅地を開発中で、片山副学長は「住宅の地名に同志社の名が付くなら、キャンパスとも統一を図りたい」と
主張する。
同志社大のある多々羅都谷は、継体天皇が511年から518年に置いた筒城宮が地名の由来といわれる。
遺跡は見つかっておらず正確な場所は不明だが、キャンパス内には「筒城宮址」の石碑=写真=が建っている。
要望通り変更された場合、都谷は数件の住宅地をのぞき、ほとんどが新地名に吸収される。
京都地名研究会の吉田金彦会長(87)は「地名には、その土地の歴史や文化が息づいている。安易な変更は地域に
固有の歴史を抹殺することになり、あまりにも乱暴な話だ」と話す。
府内で大学名をつけた地名は、京都大桂キャンパスがある一帯を「西京区京都大学桂」に改名した例があるだけで、
全国でも10カ所ほどという。京田辺市の石井明三市長は「要望を真摯(しんし)に受け止め、地元住民の意見などを
聞きながら慎重に検討したい」としている。
ソース
京都新聞 URLリンク(www.kyoto-np.co.jp)
【画像】継体天皇が置いた筒城宮の伝承を伝える石碑
URLリンク(www.kyoto-np.co.jp)