10/02/15 21:41:19 0
(>>1のつづき)
「むちゃくちゃな発想だが、この不満をどこに持っていくんだというときに戦争はある種すっきり
すると考えたんでしょうね。裏を返せば、現状を変えたいというエネルギーの表れでもある」
希望は何が源泉となり、何と結び付いているのか。希望をはぐくむ土壌が示せれば、その改良に
よって光明が見いだせるのではないか。
希望学プロジェクトが、全国アンケートを行った結果、希望の内容と直結するものは、「仕事」が
66・3%と突出して多いことが分かった。次いで、「家族」(46・4%)、「健康」(37・7%)、
「遊び」(31・7%)の順。
ひきこもりやフリーターが未来を絶望視するのは、希望が仕事と結びついている限り、仕方の
ないことかもしれない。労働をすればお金が得られたり、人間関係がつくられたりする。仕事で
能力が発揮されることで、生きがいや人間性に結び付く傾向は強い。
しかし、プロジェクトの一員である水町勇一郎准教授(42)=労働法学=は「労働にすべての
力を注ぎ込む“労働信仰の魔法”にかかっている。労働を安易に希望や人間性と結び付けて
語ること、それを原動力として人間や社会を動かそうとすることに危険はないのか」とこの
結果に警戒感を示す。
働いて得たお金でおいしいお酒を飲みたいとか、夏休みに海外旅行に行きたいという目的自体が、
働くことに没入する中で次第に見失われているのではないか。水町准教授は「日本は過労死や
過労自殺など、働くことの弊害が最も深刻な形で現れている。労働に希望を見いだすことは
現状を後押しする危険性を持っている」と警告している。(以上)