10/02/06 00:35:28 UYAobAcA0
>>903
「健全な精神が健全な身体に宿りますようにと祈るべきである。
([orandum est ut sit] mens sana in corpore sano.)」
―ユウェリナス『風刺詩』 第十番 356
○岩波から出ている『ギリシャ・ローマ名言集』による解説
ユウェリナスはこの詩で、人間が神様に「どうか私に~をお恵みください」とお願いする事柄を一つ一つ挙げては、
「よせよせ」と否定している。
しかし、どうしても神様にお供えの一つもしてお願いしたいのなら、
「どうか私に健全な身体をおあたえください。そしてその身体に健全な精神を宿らせてください」
と祈るが良いといっている。それが上の文である。
ところが近代になってから、上の[ ]でくるんだ部分を割愛してことわざが作られた。
すると、祈りではなく「健全な精神は健全な身体に宿る」という事実を述べる文になる。
下手な読み方をするとこれは、
「身体を健全に保っていさえすれば、精神なんていうものはおのずと健全になるものだ」
と読めることになって、これは明らかにおかしい。