10/02/05 17:58:20 AugrCRuc0
なんにせよ、マルクスが「貨幣物神」と言って恐れてたものが日本人の頭上に降臨しつつ
あるのではないかということを俺は恐れる。
マルクスが何を脅威と思ってたのかを、俺も理解したということだが。
一度、金が大事、資本蓄積が快楽という原理が染み付いてしまった人間に、そうでない価値、お金以外の何かを
教えるのは簡単ではない。簡単ではないが、そういうことをしないと、我々の社会はさらに窮乏する
のではないかと思う。
現代日本では子育てはペイしないのだそうだ。子育てをしてリターンする金額よりロスする金額の方が多い恐れが
あるのだと。合理的な経済主体なら、当然ながら「だったら生産コストの高い日本では子供を作らす、生産コストの
安い国から労働財を購入すればそれが『合理的』」と考えるだろう。それは間違いじゃない。間違いじゃないけど、
そうじゃないのですよ、確かに「経済的」には損失が発生するのかもしれないけれど、それ以外の、心が温まるとか
そういった経済に還元できない価値を認めましょうよ、とそういう説得を続ける必要を感じる。
お金を損しても、やりたいことがある、これを「文化」あるいは「狂気の沙汰ほど面白い」といって愉快がるような
そういう非合理さを、導入できる余裕が社会全体に欲しい。
俺はそう願っている。