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以下、豆知識な
食卓を変えた肉食
~「食卓を変えた肉食」・宮崎昭著(日本経済評論社1987)~
●日本人は長い間「米」を主食としていた。
「殺生を禁ずる」仏教の戒律の影響もあり、肉を食べる風習はあまり
なかった。現代のように畜肉が食卓に並ぶようになったのは明治維新
以降である。
●「散切り頭を叩いて見れば文明開化の音がする」と歌われた明治
10年頃、ちまたでブームになったのが「すきやき」。関東では「牛鍋」と
呼ばれていた。
初めこそゲテモノ扱いされていた牛肉だが、その美味さに一気に庶民の
間に広がる。
日本で本格的な肉食が始まった瞬間だった。
●その頃、豚肉はあることはあった。しかし牛肉ほど普及せず、その
牛肉が品薄になったときの代用肉のような扱いだったという。
明治の頃は、東京でももっぱら 「肉」と言えば「牛肉」を指していた。
●関東大震災(大正12年)によって、従来変えるに変えられなかった
古い物が一挙にこわされた。(中略)江戸時代そのままのたたずまいの
畳敷きのそば屋は、たたき床に椅子、机の腰掛けスタイルに変わった。
そして、そのメニューにはカレーライスやカツ丼も登場した。
●カレーライスはその後寿司以上に一般的になった。カレーには牛肉
よりも安い豚肉が入れられた。
東京でのカレーはその後特に断らない限り豚肉入りとなった。