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路線バスを運行する東野交通(宇都宮市平出工業団地)の黒磯営業所に勤務していた男性
運転手(66)が昨年4月ごろから約半年間にわたり、車いすの男性客の乗車を拒否していた
ことが28日、同社への取材で分かった。男性運転手は男性客が利用するダイヤに乗務する際、
配車された乗車口にスロープの付いた低床型バスには乗らず、通常型バスで走行。スロープが
ないため車いすの男性客は乗車できなかったという。運転手は、この男性客が利用するサイクルに
合わせて、故意に設備のないバスを選択したという。関東運輸局は道路運送法違反(乗車拒否)に
あたる可能性もあるとみて同社への処分を検討している。
同社によると、男性運転手は定年後に再雇用された勤続30年以上のベテラン。黒羽車庫
(大田原市)を発着点とする三つのダイヤに乗務していた。
男性客は週3日、決まった時間に同市内の停留所から乗車。同車庫には低床型2台を含む
計4台のバスがあり、運行管理者の同営業所長(当時)は決まった曜日の週3回、男性客が
利用するダイヤに合わせ低床型を配車していた。
しかし男性運転手は昨年4月ごろから、男性客が利用するダイヤに乗務する場合、事情を把握
していない同営業所の運行管理補助者に「空いている別の車に乗っていいか」などと連絡。月に
2、3回程度、通常型に乗り換え、男性客が乗車できないようにしていた。
関東運輸局栃木運輸支局が昨年11月、同社に調査を依頼。1月中旬には特別な理由以外の
乗車拒否を禁じている道路運送法に基づき、同営業所に対して呼び出し監査を行った。
男性運転手は同営業所長に対し、男性客と乗車態度や運賃の支払い方法などをめぐりトラブルが
あったと説明し、「男性を乗せたくなかった」などと話していたという。
同社は乗り換えの事実を確認した昨年11月に男性運転手との契約を解除。男性客にも直接謝罪し、
すでに和解しているという。
同社は「公共交通機関という社会的使命のある立場で、こうした問題は遺憾。今後は車両変更時の
理由を明確にさせるほか、全運転手への教育を徹底する」としている。
下野新聞 (1月29日 05:00)
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