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【ポルトープランス庭田学】ハイチ大地震の被災者に25日、これまでで最大規模の食料配布が実施された。
首都ポルトープランスの大統領宮殿前では約2万人が列を作ったが、食料を求めて先を争う人々と警備の
国連駐留部隊が衝突し、負傷者が出る騒ぎとなった。
大統領宮殿近くの公園には数万人が避難生活を送っており、この日は米国から送られた大量の米などが配られた。
被災者は当初、整然と列に並び、順番に米を受け取っていた。しかし、配布が進むに連れて興奮した一部の人々が
列に割り込もうとし、警備にあたっていたウルグアイの国連部隊約100人と押し合いになった。
「落ち着け」と制止する国連部隊に対し、被災者からは「食料をくれ」との怒声が飛ぶ。混乱が拡大する中、
国連部隊側は突然、銃を空に向けて威嚇発砲を始めた。さらに列を乱す人々を警棒で殴ったり、
催涙スプレーをかけるなどした。
発砲音に驚いた群衆は一瞬静まったが、再びもみ合いに。国連部隊に警棒で殴られ、ひじから血を流した男性は
「あいつら(国連部隊)がしたことを見たか。オレたちには食料が必要なんだ」と叫んだ。
現場では米を被災者同士が奪い合う光景も見られた。
ハイチに駐留する国連部隊は中南米諸国を中心にした多国籍部隊。被災者からは「地震後、
国際部隊は我々に何もしてくれない」といった不満の声が募っている。
1月26日11時43分配信 毎日新聞
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