10/01/25 16:31:05 0
国土交通省が自動車メーカーに求めた昨年1月から9月までの自動車火災報告で、
エンジン室に作られた鳥の巣など意外な原因による出火が多発していることが分かった。
エンジン室は、通気性が高く外敵や雨風も防げるため、
車両の下から侵入した小鳥が営巣することがあり、
高温になる排気系部品に付着した巣などから出火するらしい。
同省は一昨年までリコール対象となる設計や
製作に起因する事故や火災だけを報告対象としていたが、
昨年から不適切な使用や整備に起因する火災も対象にしたところ、
意外な実態が判明した。
鳥などが運ぶワラや枯れ葉、小枝が原因とみられる自動車火災は
昨年5~9月に全国で10件以上発生。
このうち走行中などに出火したトラック4台は、エンジン室から燃えた巣が見つかったほか、
エンジン室に大量の木の実やフンが残っていた乗用車も多かった。
出火が起きた地域や小動物の種類については報告項目になく不明だが、
春から夏の繁殖期に続発していた。
巣以上に多かったのは、エンジン室にあった布や軍手などによる出火で、
約60件に上った。車検、点検後の火災が目立ち、
エンジン整備した際に置き忘れたとみられる。
自動料金収受システム(ETC)の車載器や、燃費改善用の電圧交換器、
カーナビといった後付け部品の取り付け不良で
配線がショートするなどした火災も約70件あった。
スポーツ飲料などの液体が電動窓などのスイッチの内部に浸入したことによる出火や、
異種タイヤの装着が原因とみられる出火も数件ずつ発生。
タイヤは4本が同じサイズであっても、
メーカーが異なると空気圧などの違いで回転差が生じ、
駆動系に負荷がかかって発熱し、出火する恐れがあるという。
昨年9月末現在の火災報告件数は717件で、死亡1人、重軽傷6人だった。
国交省自動車交通局の担当者は「データを蓄積、分析し、自動車会社だけでなく、
ユーザーやガソリンスタンド、整備工場などへの啓発策も考えたい」と話している。
中日新聞
URLリンク(www.chunichi.co.jp)