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(>>1の続きです)
苗場は、06年トリノ五輪の男子スキー回転4位の皆川賢太郎選手(32)の出身地。
だが、皆川選手が小学生の頃に約20人いた地元のジュニアチームは今4人だけ。
皆川選手の母則子さん(55)が地元で約30年営むペンションも経営は苦しい。
「当時、今のように客が少なかったら賢太郎にスキーをさせることはできなかった」
日本にスキーが伝わって、来季で100年だ。
「西武の苗場、東急の白馬。スキー場開発は大資本に頼り切りで進められた」。
冬のスポーツを研究するNPO法人「ウインターレジャーリーグ」事務局長の
坂倉海彦さん(68)は、日本のスキーの軌跡をこう総括する。
「不況で資本が見放せば終わり。レジャーとしてのスキーが衰退し、
スポーツとして取り組む若者の減少や競技力の低下にもつながっている」
ブームの衰退は、別の影も落とした。
湯沢町には、山肌を切り開くようにリゾートマンション約50棟が林立する。
総部屋数は約1万5千戸。温泉やプールが備えられたものも多い。
大半はスキーブームの時代に建てられた。地元の不動産会社は
「当時は土地があれば建てるという状態。分譲すれば即完売だった」と懐かしむ。
今、価格は暴落している。かつては平均2千万~3千万円だった部屋は
200万円程度に下落している。15万円という部屋まであり、
「湯沢のマンションは車より安い」とさえ言われる。所有者の多くは首都圏の住民。
スキーをしなくなって手放したいが、値が下がりすぎて売るに売れなくなっている。
町では92年以降、新たなリゾートマンションは建っていない。
不動産会社の担当者は心配する。
「全体の6割くらいは、1年に1回も使われていない。このままではスラム化してしまう」