10/01/20 10:05:30 0
・政治家の言葉が軽くなって久しい。世の中全体が軽佻(けいちょう)浮薄になってしまったので、
政治家だけを責めるのは酷ではある。だが、「どうぞ戦ってください」と民主党の小沢一郎
幹事長を励ました鳩山由紀夫首相を筆頭に、社会人としての常識を疑わせる発言が多すぎる。
▼きのう日本航空は、会社更生法の適用を申請したが、わずか4カ月前、前原誠司国土交通相は
「破綻(はたん)するような事態はあってはならない」と大見えを切った。その後も「自主再建は
十二分に可能」と甘い言葉を繰り返した。
▼「政治主導」で自公政権にできなかったJAL再生を果たそうとの意気込みは良かったが、
結果は無残なものだ。会社更生法の適用を「破綻ではない」と開き直るかもしれないが、
株券は紙くずとなった。大臣の言葉を信じてしまった個人投資家にどう謝るつもりなのだろう。
▼「口べたなので」が口癖の小沢先生とその周辺も例外ではない。小沢氏は疑惑をもたれている
4億円について「積み立ててきた個人資金」と説明し、逮捕された側近の石川知裕議員も
「小沢先生が父親から相続した財産」と供述しているという。
▼ああそうか、疑惑は晴れたと書きたいところだが、古新聞の切り抜きがある。昭和58年
1月20日付の小紙に「私の亡父(佐重喜元建設相)も票田こそ残してくれたが、遺産は
なかった」と小沢氏は語っている。当時は4億円なぞ遺産のうちに入らないと思っていたのだろうか。
▼何より軽いのは、オバマ米大統領に「私を信じて」と訴え、小沢氏に「信じている」とメロドラマ調の
セリフを連発する首相の言葉だ。普天間問題ひとつ解決できず、部下であるはずの幹事長に追従
する首相の言葉を信用できる人はよほどのお人よしである。
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