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(>>1のつづき)
演奏が始まると、大久保と女性はチークダンスを踊った。女性は大久保のことを「おーさん」と呼び、周囲に「おーさんに
イタリア旅行に誘われた。おーさんの言うイタリアは岩手県のことだけどね」と話していたという。1回の代金は30万円
程度という水谷の料亭接待は10回以上に及び、大久保の部下だった民主党の石川知裕が同席することもあったという。
ゼネコン関係者によると、下請けが大型公共工事を受注しようとする際の営業活動は元請けのゼネコンに対してで、
水谷もゼネコンへの営業を済ませ、胆沢ダム工事を受注できると見込んでいたという。
しかし、談合を仕切っていた大手ゼネコン「鹿島」の東北支店元幹部から「小沢事務所に『違う業者にしろ』といわれる
かもしれない。あいさつに行った方がいい」と言われ、小沢事務所を訪れたところ、大久保に「来るのが遅い」と
言われたのだという。
実は水谷と小沢事務所は以前から接点があり、水谷元会長の水谷功(64)が、古くから小沢の「金庫番」だった
元秘書と知り合いで、胆沢ダムの受注を依頼していたとされる。ところが、12年に元秘書から大久保に
引き継がれたため、小沢事務所とのパイプが途絶えていたのだった。
「工事落札の時期に1億円持ってくるように」
関係者によれば、功や元幹部らは特捜部の任意聴取に次のように供述した。
接待を重ねるうち、当時の水谷幹部は大久保からこう言われ、16年10月に東京都内のホテルで石川に5千万円、
17年4月にも大久保に5千万円を渡した-。
特捜部は、この裏献金が陸山会の政治資金収支報告書に記載されていない土地代金の原資4億円の一部になった
疑いがあるとみているのだ。
「天の声」を期待した接待漬けと“実弾”攻撃。石川は小沢支援者である都内の水産業者からも風俗店での接待を
受け、毎回10万円の小遣いをもらっていたという。関係者によると、水産業者は「取引会社を紹介してほしい
思惑があったが、石川には見事にたかられた」と話しているという。
元国会議員秘書は話す。「議員の威光で秘書が特定業者から派手に接待を受けるのは、目立つから絶対やっては
いけないこと。大久保も石川も脇が甘すぎた」(敬称略)(以上、一部略)