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川崎市営地下鉄実現へ電池電車の検討本格化
2010.1.18 23:08
川崎市は市の南北を結ぶ市営地下鉄の整備に向けて、研究者などからなる「川崎縦貫鉄道整備推進検討委員会」を
設置するなど事業化への動きを本格化させている。
地下鉄計画は、小田急線新百合ケ丘駅、東急東横線とJR南武線の武蔵小杉駅を結ぶ初期整備区間だけで
4300億円を超える巨額の建設費が実現への課題となっている。このため市は、委員会で
電気自動車(EV)に使うリチウムイオン電池を動力源にする「電池電車」など新技術による
建設コスト削減の可能性を探り、足踏みの続く地下鉄計画の進展に弾みをつけたい考えだ。
昨年末に開いた第1回の委員会では、リチウムイオン電池のほか、酸素と水素の反応で発電し、
環境に優しい「燃料電池」の電池電車への導入の効果や課題、市内の少子高齢化による人口の推移など、
今後、委員会で議論する内容を広く洗い出した。
3月に予定されている第2回委員会からは、新技術の導入について、より具体的な検討を始める。
電池電車は発展途上の技術であるため、電池の容量や充電方法の違いで、電車の設計自体も
大きく変わると予想され、コストのほか安全面も含めて幅広く議論する。
委員会に参加するリチウムイオン電池メーカー「エリーパワー」(東京都品川区)の
郷内(ごうない)敏夫執行役員は「第2回委員会では現時点での電池性能や、
理想的な電池電車の実現に向けての課題などを広く話し合いたい」と意気込みをみせる。
市では、平成24年度をめどに、少子高齢化の影響などを踏まえた市内全域の
交通ネットワークの計画「川崎市総合都市交通計画」の策定を予定。同委員会の事業案も
この計画に反映される予定で、市は「優れた案が出てくることを期待している」と話している。
産経新聞
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