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中米ハイチの大地震から四日がたった十六日、首都ポルトープランスでは依然として
路上に大量の死者が放置され、衛生状況の悪化が深刻になっている。遺体処理が進まない背景には、
被害そのものの大きさに加え、遺族感情への配慮やハイチ独特の民間信仰の影響を
指摘する声がある。
ハイチのビアンエメ内相は十五日、「これまでに五万人の遺体を収容した。
死者は全体で十万人から二十万人に及ぶ可能性がある」と述べ、まだ多数の犠牲者が
放置されている現状を指摘した。
カリブ海の島国ハイチでは、日中の気温は三〇度近くにも上る。AP通信は、
遺体があえて建物の中ではなく路上や倒壊家屋の前に置かれたままなのは、生存者が、
身内の遺体を見つけやすいようにという地元の人々の配慮があると伝えた。
またハイチでは、アフリカからの黒人奴隷が持ち込んだ民間信仰とキリスト教が
融合したブードゥー教の信仰が根強く残る。国連ハイチ安定化派遣団の主力部隊である
ブラジルの国防省は「ブードゥー教にのっとった儀式をきちんと執り行うまで、
遺体を触らせないという遺族が多い」と述べ、尊厳ある扱いを望む遺族の思いを指摘。
一方で、腐敗した遺体から感染症が広がるのを防ぐために、人々の信仰を尊重した
墓地の設営を早急に行うことを、ハイチ政府に提案した。
*+*+ 東京新聞 2010/01/17[09:13:32] +*+*
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