10/01/17 02:02:18 6UduE/lT0
最高裁判所は、
主文「地方外国人参政権を与えなくても、違憲ではない」
傍論「地方外国人参政権を法律で与えることはできると思う」
と言っている。
判例となるのは主文のみ。
主文のみを最高裁判所の正式な立場と捉えるとするなら、
「地方外国人参政権を与えることは違憲(禁止)」
もしくはそれと同値な判断を下しているわけではないので、
「地方外国人参政権を与えることが違憲かどうか、という判断はしていない」
と書くべき。
だから、「地方外国人参政権を与えることは禁止されていない」
という問題文は、確かに「禁止」していないので正しいのだが、
合憲か違憲かの判断を(判例としては)下していないので、
誤解を生みやすい表現なのが問題。
今後、過去問でこの問題を問いて、詳細な解説を読まずに学習する高校生少なからず存在して、
「あぁ、最高裁判所は地方外国人参政権を与えるのは合憲なのか」と思うだろう。
教師も、主文・傍論の話など面倒でやりたがらないだろうから、
「最高裁判所は地方外国人参政権を与えるのは合憲と判断した」と教える可能性がある。
問題文が間違っているかどうかというより、
今後学習する学生に誤解を与えることになりかねない問いだったことが問題だと思う。