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テレビの政治バラエティー、情報番組の民主党政権叩きは度を越している。自民党議
員や民主に批判的な評論家、コメンテーターが、財務相交代劇や政治とカネ、マニフェ
スト問題などで民主党議員を攻め立てるシーンがやたらと目立つのだ。
たとえば、11日に放映された「たけしのTVタックル」。与党メンバーは民主、国
民新、社民から4人。一方の野党は自民、公明、共産、みんなの党から5人が参加。こ
こにベテラン評論家や学者、コメンテーターらが加わり、議論を戦わせるのだが、扱う
テーマは民主党政権の抱える問題が大半。
政治献金問題では自民議員が「総理も幹事長も庶民感覚とズレている」「政治資金規
正法にのっとっていない」「守らない人間が悪い。説明してちゃんと捕まえなきゃダ
メ」とまで言い放つ。
さらに自民議員が「(民主は)若手が何も言わない」と言うと、番組は週刊誌の報道
を大げさに紹介。これに野党議員が「独裁的体質だ」とたたみこむ。
4月廃止が実現できなかった暫定税率問題などマニフェストを巡っては、評論家が
「うそをついて申し訳ないと謝ればいい」と口火を切ると、野党議員は「うそつき」と
何度も口汚くののしる。
10日の「サンデープロジェクト」では、小沢幹事長と距離を置く長老の渡部恒三議
員を中継で引っ張り出し、藤井前財務相交代劇の裏に小沢との確執があったということ
を、必要以上に強調していた。
10日の「みのもんたVS.国会議員ずばッとコロシアム」という特番でも、自民、
公明の議員たちは、小沢批判のみのもんたに媚を売るように民主党の政策批判に終始し
ていた。
ここに挙げたのは氷山の一角。毎日毎日、あらゆる情報番組で政治が取り上げられて
いるが、大半は鳩山政権の動きを面白おかしく流し、コメンテーターらが深刻そうに解
説を加えるだけである。
(続く)
(日刊ゲンダイ2010年1月13日掲載)
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