10/01/11 20:31:46 QSd6Isir0
JALの企業年金問題ってのは、企業年金を受けているJALのOBが企業年金に無知だから、自分が
大きく損をするのに、減額に同意しないって問題だと思われる。
仮に月額20万円の年金を15万円に減額することを同意すれば、それがほぼ終生続くが、満額にこだ
わると、数年後には支給額が公的年金部分の数万円だけになるという問題だ。
企業年金とは、勤務していた従業員が自分の退職給付金を原資にした年金だが、その受給額算出の前提
は「企業年金基金の毎年の運用利回りが4.5%」である。高度成長期に於いては充分に余裕のあった
予定利回り率だが、今や1~2%の利回りがあれば御の字、株価下落があると利回りがマイナスである
ことも珍しくない。年金の額は4.5%の利回りが前提で計算しているので、実際の運用利回りと前提
の利回りで不足が生じると年金基金は枯渇するので、毎年の不足分は現役世代の稼ぎで会社が補填する
ことになっている。しかし、バブル崩壊後20年、多くの企業は補填に耐えられず、従前の確定給付型
から確定支出型への転換を実施している。報道ではJALの企業年金はいまだに従前型だそうだ。
つまり、JALが毎年補填している年金基金の運用収益不足分は、JALが破綻したら補填されなくな
るので結局はJALの年金基金は数年で破綻して、OB達はその後は企業年金の受給はなくなるという
問題だ。JALは法的整理になるそうだが、そうなれば企業年金の原資部分は「労働債務」なので保全
されるが、予定利回りと実際の運用利回りとの差額を補填するJALという企業はなくなっているので、
今年からは補填はなくなり、後は先細りで、いずれは企業年金原資の残高がゼロとなり、年金支給終了
となるのである。JALのOBは、なんで企業が存続し企業年金が減額でも継続する私的整理にすべく、
減額に賛成しなかったのか? だいたい予定利回りが低金利時代になっても昔ながら4.5%ってバカ
だろ>JALの年金担当