10/01/08 21:03:11 0
1962年3月の参院予算委員会。当時、街中の道路は狭く、渋滞を引き起こす「厄介者」とされた
路面電車について、今後のあり方を聞かれた斎藤昇・運輸相は開口一番、「順次無くすように指導
していく」と答弁し、将来は全廃するとの方針を打ち出した。あれから約半世紀。その厄介者が環境
に優しい市民の足として注目を集めている。
写真
今も車両の入れ替え作業に携わる森島さん
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車両の入れ替えで、路面電車の運転台に立つ元豊橋鉄道社員・森島留広さん。前方には最新車両「ほっトラム」
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右前方には「おでんしゃ」
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通勤通学の足として親しまれている路面電車
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市民の足として親しまれる路面電車
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通勤通学の足として親しまれている路面電車
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記事:YOMIURI ONLINE(読売新聞)
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(次へ続く)1/3
2:つくび ◆SHoUJoURV6 @筑美憧嬢φ ★
10/01/08 21:03:31 0
(>>1からの続き)
JR豊橋駅から約5キロ。豊橋鉄道が運行する路面電車の検査場に、最新の「ほっトラム」が道路
を滑るように入ってきた。
「まるで夢を見ているようだ」。週に1度、点検の際にほっトラムの運転台に立つアルバイト・森島留広
さん(60)は、同社で45年間、車掌や運転士として勤め、路面電車の浮き沈みの軌跡を見てきた。
同社の路面電車の乗客数は、63年度の約957万人をピークに減り始めたが、森島さんの入社した
65年頃はまだ、どの停留所にも長い列が出来ていた。それが、わずか6年後。ワンマン運転に切り
替わることが決まり、リストラも始まった。25人の車掌は配置転換され、森島さんだけが運転士として
残った。「7人ほどの若手運転士も『将来に展望がない』と会社を去った。随分、さみしい思いをした」
客の減少は止まらず、雨の日だけ自転車から乗り換える客で満員になる「雨降り電車」と呼ばれた。
ところが、この1、2年で状況は一変。週末は鉄道ファンが訪れ、年間乗客数も増えた。感慨はひとしお
で、ほっトラムに「お前の時代が来た。頑張れよ」と心の中で励ましている。
○ ○ ○
かつて国内65都市で計約1480キロの路線を誇った路面電車は現在、17都市の約205キロになった
が、松江、高松市など各地で新路線の構想が持ち上がっている。富山市では先月、36年ぶりに環状線
が復活した。
一方、国外では70年代後半からエコな乗り物として評価され、仏・ストラスブールや米・シアトルなど110
を超える都市で次々と開業。カナダ・バンクーバーでは来月の冬季五輪開催に合わせて復活し、2か月間、
選手村と繁華街の1・8キロを結ぶ。
(次へ続く)2/3
3:つくび ◆SHoUJoURV6 @筑美憧嬢φ ★
10/01/08 21:03:41 0
(>>2からの続き)
高校時代に名古屋の市電が廃止されたのを見て、「何がいけないのか」と疑問にかられ、研究を始めた
都市交通研究家・服部重敬さん(55)は「路面電車は道路からすぐに乗れて、近距離移動に便利な
『都市の水平エレベーター』だ。渋滞もなく、車に比べて大人数を運べる」と利点を挙げる。
○ ○ ○
ほっトラム導入は、市民の地道な取り組みが会社や行政を後押しした。
商店主らでつくる「とよはし市電を愛する会」副会長で、画家・伊奈彦定さん(75)は92年から毎年、
旧市街地を走る路面電車などを描いたカレンダーを販売し、運動を盛り上げてきた。
その伊奈さんが98年に初めて現実にない光景を描いた。新型車両が街を走る姿だ。「いつかはこんな
光景を見てみたい」
新型車をシンボルにするという願いは、同会のメンバーへ伝わり、2007年に募金活動がスタート。
これが呼び水となり、国や県、市からも補助金が出て、あの絵から10年後、夢が現実になった。
車との共存や中心街のにぎわい作り……。解決のヒントが路面電車にあると信じている。
大臣が路面電車廃止を口にしたその年。橋幸夫と吉永小百合のデュエットで流行した曲があった。
2人のハーモニーで「いつでも夢を」と繰り返すフレーズが、路面電車を支えてきた人たちの思いに
重なっている。
■ほっトラム
豊橋鉄道の路面電車に導入された全面低床車(全長16.2メートル、定員74人)。
1925年の開業時以来、83年ぶりの新車で、2008年12月に営業運転を始めた。
昨年、「鉄道友の会」から性能やデザインが評価されてローレル賞を受賞。
側面の虹色の配色は、「とよはし市電を愛する会」の伊奈彦定さんの案が採用された。
(終わり)3/3
4:名無しさん@十周年
10/01/08 21:05:06 ssrfQViN0
お前の時代が許されるのはブルーバードだけ