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熊本市のアパートに一人で暮らす40代のタカハシマサルさんには月2回、特別な日がある。なじみの風俗嬢を
自宅に呼ぶ日だ。その日はヘルパーに手伝ってもらって風呂に入る。重度の脳性まひで手足がほとんど動かない
からだ。
いつもは入浴後、ヘルパーに睡眠薬を飲ませてもらって眠る。体の緊張を解くためだ。しかし、予約した日だけは
「大事なことの前に寝てしまってはいけない」と薬を飲まずに待つ。
話が合う女性と過ごすのは楽しい。女性は最後に睡眠薬を飲ませてくれて「また呼んでくださいね」と笑顔で帰って
いく。背中を見送りながら、ふとむなしくなる。ほんとうは、すてきな女性とホテル最上階のレストランで食事したり、
白川沿いの遊歩道を歩いてみたい。でも、出会う機会もないし、「障害者には手が届かない」。
施設で20年近く生活した後、一人暮らしを始めた。「食事や入浴は必要だから介護を受けられる。性は生死に
直接関係ない。でも障害者にだって意思も欲もある」。人間としてありのままに生きたいと思った。
熊本市には障害者専用の風俗店がある。客が申し込むと、まず男性従業員が自宅に来て、障害の程度や体のどの
部分を押さえてはいけないかを聞き、「カルテ」の人体図に書き込む。予約した日は車いすで乗れるリフト車で迎え
来てくれる。ヘルパーも同伴して出かける。
ホテルに着くと、ほどなく女性が部屋に来る。その一人、すらりとした美人のセリナさん(28)。「こげん体だけん」と
気にする客もいるが、セリナさんは笑顔で接する。好きな歌やお笑いの話もし、着替えを手伝う。帰りは従業員が客を
車で家まで送る。
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