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政府が八ツ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)の建設中止を表明して3カ月が経過した。
政府は平成22年度予算案にはダム本体工事を除く生活再建関連費を計上したが、57年
かけて受け入れたダムの底に沈むという決断を一夜にして白紙にされた町では、住民らは
いわれなき中傷を受け、先行きの見えない不安を抱えたまま新たな年を迎えようとしている。
「あれが無駄の象徴ですか」「まだ工事やっていたんですね」。12月下旬の休日、八ツ場
ダム広報センター「やんば館」(同町林)では、代替地建設現場を背景に、写真撮影に興じる
観光客らの姿があった。
前原誠司国土交通相が、八ツ場ダムの建設中止を明言したのは9月17日。激しい反対
運動を経てダム建設を受け入れたにもかかわらず建設計画が白紙に戻される異常事態は、
政権交代の象徴的な出来事として、日本中の注目を集めた。
反響は「やんば館」にも表れた。9月以降、休日ともなると駐車場は満車状態が続き、他県
ナンバーの車や観光バスの姿が目立つようになった。来館者は11月だけで2万9820人、
昨年1年間の総数2万4647人を1カ月で超えた。
ただ、地元住民の思いは複雑だ。水没予定地区の女性は「同情を示してくれるが正確に
理解している人は少ない」とため息をつく。
理解されないだけならまだしも、長野原町役場や水没予定地区の川原湯温泉の旅館など
には「地元はゴネているだけだ」といった中傷の電話が相次ぐ。同町の男性職員は「地元が
造ってくれと言ったのではない。下流の人を洪水から救う名目で泣く泣く決断した。それをいくら
説明しても全然聞いてくれない人もいる」と漏らす。
※続きます。
産経msnニュース 2009.12.27 21:46
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