09/12/27 06:41:57 AcPZg+g10
片山右京氏と同僚の遭難
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気象庁のデータを見ると,一昨日から今日の富士山頂は-20~25度.藤村(1971.富士急の報告書)に基づき換算すると,
この時期の富士山南東部の気温減率は7度/km.とすると,現場は恐らく-10~-15度.風速30m/sとして,体感温度は-40
度を下回ったに違いない.
ただ,この時期,毎日富士山ではこんな天候かというと,そうではない.ネットを見ると,こんな天気はこの時期の富士山で
は普通とする意見もあるが,実は普通ではない.
グラフは過去4年間の10月以降の山頂の日平均気温.一昨日から今日までの寒波は12月中旬としては最も厳しいものだっ
てことがわかる.気圧配置としては月に2,3日あるような強い西風と寒波の日で,なおかつこの時期としては数年来の強度
の冬型であった,てことになる.
しかし,そんな天気にあたってしまった片山氏を不運だった,とはけして思わない.「寒波が来ることを知らずに入った」という
のだから,ってことは天気図を見ずに入山したわけだから.これはアリエナイ.
6千mを超える山をいくつも登っている登山家,というけど,大所帯で多くが極地法登山,かつ十分なスポンサーのついた商業
的海外遠征,かつその主役として担がれてきた彼には,天候に配慮するなどという下地~な部分を気にする必要はこれまで
なかったのかもしれない.
ついでに言うと,現地であの天候に身をおいて,自分より体力のない者と別行動したこと,富士山のあの斜面でビバークした
こと,この二点も過ちだったのではないか.
しかもビバークするにもあの斜面であれば2200m地点にコンクリの小屋の跡があり,風下は雪洞を掘れる吹き溜まりになる.
それはわかってたのだろうか.