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・釣り人が「立ち入り禁止」を無視して波にさらわれる事故が全国で相次いでいる。茨城県・鹿島港でも
12日、釣り人3人が立ち入り禁止区域とされていた防波堤で行方不明となった。
一般人の立ち入りは禁止されているものの、釣り好きの間では関東圏有数の釣りスポットとして
知られ、不法侵入が絶えなかった。1963年の着工以来、65人の釣り人らが波にさらわれ死亡している。
この地域を管轄する第三管区海上保安本部のサイトでも、鹿島港中央防波堤と併せて、「死者・行方
不明者が続出しています。ここでの釣りは、命がいくらあっても足りません」と紹介。鋼鉄のフェンスを
乗り越え侵入し、移動用のスクーターまで運び込む人までいる。
こうした事故が起きているのは、鹿島だけではない。
釣り人事故のニュースが特に目に付くのが青森県だ。08年11月に八戸港八太郎地区の北防波堤で、
テトラポッドの上で釣りをしていた男性が海中に転落して死亡。地元紙によると、防波堤は立ち入り
禁止区域だったが、イカやサバなどの釣れる秋の休日には100台以上の車が乗り入れていたという。
テトラポッドなどで侵入を阻止していたものの、その度に何者かに移動され、いたちごっこ状態だったという。
この死亡事故を受けて県は立ち入り防止柵を設置。釣り愛好家らは防波堤開放を要望する4000人分の
署名を提出したが、認められなかった。
今回、鹿島港で新たに死者が出たことに関し、日本釣振興会の役員は「入ってはいけない場所に
入っている訳ですから自己責任ですよ」と話す。09年12月11日にも北海道の苫小牧港の立ち入り
禁止区域で、定員超過したボートが転覆、6人が死亡した。振興会としても、今後どうマナー啓発
していこうか議論したばかりだったといい、「日本の釣り人口は1100~1200万人とされていますが、
大部分の釣り人はルールを守っています。それなのに、ごく一部の人がルールを守らないせいで、
『釣り人が』と一緒くたにされるのはとても残念。今後も釣具店などに、ルール・マナーを徹底する
ポスターや小冊子を配布し、啓発活動を続けていきます」と話している。(抜粋)
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