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東京都内の大手ゼネコンが、岩手県で胆沢(いさわ)ダム建設工事が始まった2003年から、
小沢一郎民主党幹事長側への献金を年間約500万円から同約2000万円に増額していたことが、
関係者への取材で分かった。同社関係者は「前年に小沢氏事務所側と政党本部の移転をめぐって
トラブルになり、関係修復のために小沢氏側の要請で増額した」としている。
関係者によると、このゼネコンの東北支店幹部は02年、自由党党首だった小沢氏側から、
同社が東京・永田町に建設したビルに、同党が合併を計画していた民主党の党本部が
入居できるよう、ビル所有者へのあっせん依頼を受けた。
依頼したのは、小沢氏の公設秘書大久保隆規被告(48)=政治資金規正法違反罪で起訴=で、
入居部分を購入する意向を伝えた。だがビルは賃借用だったため、支店幹部はあっせんを断り、結局入居できなかったという。
これを機に、小沢氏側との関係は急速に悪化。ゼネコン側は03年に関係修復に動き、
大久保被告の要請に応じ、下請け業者などと小沢氏関連の複数の政治団体に分散して
行っていた献金の総額を4倍に増やしたという。
ゼネコン側関係者は「小沢事務所側を怒らせると、
胆沢ダムなど大型の公共工事が取れなくなると思った」と
献金増額に応じた理由を説明している。同社は、胆沢ダムの関連工事を計約239億円で受注している。
小沢事務所は本紙の文書での取材に「事実を把握していない」と回答。
大久保被告の弁護人は「ビルのことは少し聞いたことがあるが、献金が
増えたとか大久保被告が要求したというようなことは知らない」と話した。
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