09/12/16 11:10:36 0
・小沢幹事長が、天皇陛下と習副主席との会見問題で、羽毛田宮内庁長官を厳しく批判した。
小沢氏は、1か月ルールについて「宮内庁の役人が作ったから金科玉条で絶対だなんてばかな
話があるか」と断じた。今回の経緯を公表した羽毛田氏について「どうしても反対なら辞表を提出した後に
言うべきだ」と強調した。
職責を果たそうとする官僚を頭ごなしに非難すれば、官僚の使命感や意欲はそがれてしまう。
極めて不穏当な発言だ。羽毛田氏が「辞めるつもりはない」と辞任を否定したのは当然のことだ。
問題は、それだけではない。
小沢氏は「天皇陛下の国事行為は内閣の助言と承認で行われる」と憲法を持ち出し、天皇の政治利用には
あたらないと反論した。
外国要人との会見は、国会の召集など憲法に定められた国事行為そのものではなく、これに準じた
「公的行為」とされる。
無論、公的行為も内閣が責任を負うわけだが、問題の本質は、国民統合の象徴である天皇の行為に
政治的中立を疑わせることがあってはならないということだ。
小沢氏は、「天皇陛下ご自身に聞いてみたら『会いましょう』と必ずおっしゃると思う」とも語った。
天皇の判断に言及することも不見識と言わざるを得ない。
小沢氏は、政府に会見の実現を求めた事実はないと否定したが、崔天凱・駐日中国大使から要請を
受けながら、全く働きかけをしなかったのだろうか。
首相の対応にも疑問がある。
首相は、特例的に会見を実現するよう指示したのは「大事な方」だからとした。今後の日中関係や
習副主席が「次代のリーダー」とされていることを踏まえれば、そうした判断もありえよう。
しかし、会見のルールが、これを機に破られることになれば、「政治的重要性」で要人の扱いに差を
つけることになり、天皇の政治利用につながる、という宮内庁側の憂慮もうなずける。
首相や平野官房長官は「政治と天皇」のあり方について基本的な理解を欠いていたのではないか。
政治主導をはき違えては困る。(一部略)
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