09/12/15 22:13:17 0
(>>1のつづき)
群馬県のサラリーマン家庭の出身。両親の期待を背負って東北大理学部に進み、教授に勧められるまま、
大学院に進学した。
ゲーム関連の会社を志望したのは、「ゲームが好きだったし、募集要項に『理工系』とあったから」。
「勉強をこなすように、就職もなんとなく決まるものだと思っていた。就活がこんなに厳しいなんて、誰も
教えてくれなかった…」
来年は大学院に留年するか、院を出て就職浪人するか、まだ決めていない。
偏差値トップの東大生だって例外ではない。東大文系学部4年の八木宏さん(22)=同=は外資系金融
企業への就職を目指し、昨夏には、企業のインターンシップ(職場体験)にも参加した。しかし、混迷する
世界経済の影響で採用人数は絞られ「そっけない対応だった」。
大学院に通いながら、就職活動を続けることにしたという。「金融に固執せず幅広く受ける」という。
企業の買い手市場となっている就職活動。だが、この景況下では企業も学生を厳選したうえで採用せざるを
得ない。就職活動で、大学のブランドや偏差値がものをいう時代は、過ぎ去っている。
学生に人気のある運輸系企業の採用担当者は「大学名はある程度参考にするが、それだけではダメ」と語る。
「成功体験よりも苦労や挫折した経験のある学生がほしい。そういう人は自分で考え、行動し、課題を乗り越えて
いく力があるからです」
◇
厚生労働省などによると、平成22年春卒業予定の大学生の就職内定率(10月1日現在)は前年同期に
比べ7・4ポイント減の62・5%。高校生(9月末現在)も、前年同期比13・4ポイント減の37・6%で、いずれも
過去最大の下落幅を記録した。
金融危機に端を発した景気の低迷で、雇用情勢は悪化するばかりだ。これから社会に出ようとする大学生や
高校生たちも、その波にもまれ、翻弄(ほんろう)されている。来年を不安な気持ちで迎えようとしている若者たちの、
師走の就職活動事情をスケッチする。(以上)