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・営業や合コンなどで酒を日常的に飲む若い女性が増え、20代前半では飲酒する女性の割合が
ついに男性を上回った。
新潟市出身で、東京都内で一人暮らしをするIT関連会社OL(29)は週に2、3回、友人と飲み歩くのが
ストレス解消法だ。大学時代は甘めのチューハイが好きだったが、飲み会を重ねるうちに日本酒や
焼酎など強い酒がおいしくなった。「仕事が忙しい時ほど飲みたくなって、自宅近くのワインバーで
『一人飲み』する時もあります」
両親は飲みすぎを心配するが「ドクターストップが出ない限りやめられないかな」と苦笑する。
厚生労働省研究班の全国調査によると、過去1年間に1回以上飲酒した人の割合(飲酒率)は、
2003年の調査ではどの年齢層でも男性が高かったのに、08年は20代前半で、男性の83・5%に
対し女性が90・4%と男女逆転した。1日にビールで中瓶3本(純アルコール60グラム)以上飲む
多量飲酒者も、20代女性で増加傾向だと分かった。
酒が女性に身近になった背景には、社会進出が進みストレスが増加した、自分の収入で酒を入手
しやすくなった―などもあると言われるが、研究班の樋口進・アルコール症センター副院長は
「飲みやすい甘い味のカクテルなどが増え、価格も安い」ことの影響も強いとみる。
樋口医師がこの傾向を心配するのは、女性は男性よりアルコールのマイナス影響を受けやすいためだ。
女性ホルモンにはアルコール分解を妨げる作用があり、飲酒量が同じでも男性よりずっと短い年数で
依存症になる恐れがある上、アルコールを分解する肝臓の大きさも男性より小さいため肝障害の
リスクが高い。
福岡県内の女性(30)が依存症と診断されたのは20代後半。子ども時代から優等生で、社会に
出ても周囲から「バリバリ働く女」のイメージを期待された。「私だって泣きたい」。酒を飲むとつらさを
忘れることができ、酔って男性と対等に議論するのも快感だった。今は依存症者の自助グループに
参加、時間をかけ自分の内面に向き合おうとしている。(抜粋)
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