09/12/10 20:30:13 0
(>>1のつづき)
説明なしに首相の座に居続けるとしたら、首相には道徳心のみならず、恥の心もないと断ぜざるを得ない。
言葉と行動のギャップが果てしなく大きい首相の言葉は、まさに鴻毛の如しである。
首相は『Voice』に寄稿した論文「私の政治哲学」で、自身の揚げる友愛政治をこう説明した。
「『友愛』の政治は、財政の再建と福祉制度の再構築を両立させる道を、慎重かつ着実に歩むこと」とし、現在の
財政危機は自民党政権の失政ゆえだとして、「官僚主導の中央集権政治とその下でのバラマキ政治」などが
原因だと断じている。
いま民主党は予算編成の作業中で、予算が最終的に確定されたわけではない。しかし、すでに見えてきたのは
「財政の再建と福祉制度の再構築の両立」は恐らく不可能だという点だ。が、首相は言うだろう。来年度予算は
元々の骨格を自民党が作った、と。たしかにそうだが、首相の予算案は、税収をはるかに超える赤字国債の
発行で支えられる異常な編成に傾きつつある。特徴は、首相が厳しく批判してきた「画一的なバラマキと
財政再建への逆行」である。
首相の言葉のなんといい加減なことか。首相は同論文で連立政権のあり方についても述べている。
「政治が妥協であることは認めるが、しかし、大きな政策的妥協をしてまで政権に執着するような姿を見せては
ならない。少なくとも私自身は『まず連立ありき』という考えはない」
今の首相はどう見ても「連立ありき」である。財政再建どころか、大量の財政赤字を積み上げて予算を組まざるを
得ない理由のひとつは、国民新党の亀井静香氏の主張ゆえではないのか。鳩山内閣が連立ありきだからこそ、
社民党の福島瑞穂氏の主張を気にして普天間飛行場問題を解決できないのではないのか。日本の安全保障の
支柱である日米同盟とほとんど存在意義を喪失し去った社民党の、どちらが国益にとって大事なのか。社民党を
選ぶことは「大きな政策的妥協」の究極ではないのか。(>>3-10につづく)