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・東京都世田谷区の精神障害者共同作業所「ハーモニー」が障害者の幻聴や妄想の体験を
理解してもらおうと、昨年に製作・販売した「幻聴妄想かるた」が評判を呼んでいる。
「星が人々だと思って叫んでいた」「コンビニに入るとみんな友達だった」などの幻聴や
妄想をユーモラスな読み句にし、1年で約250セットが売れ、18日から展覧会も開かれる。
作業所は「かるたを通じて精神障害者のことをもっと多くの人に知ってほしい」と話している。
ハーモニーは、地域で孤立しがちな在宅の障害者に居場所や軽作業などを提供する施設。
集団精神療法士の藤田貴士さんが中心となり、利用者同士でお互いの体験を話し合う
グループ療法を開いており、精神障害者の体験談を一般の人にも分かりやすく発信しようと、
かるたを作った。
かるたは「弟を犬にしてしまった」という読み句に「弟が犬に見えて、左側をずっと歩かせて
いたそうです。それにしてもやさしい弟さんですね」という解説文を付けるなど、幻聴や妄想を
ユーモアで包み、親しみやすい形にした。
看護の専門誌などで取り上げられ、福祉や看護の大学などから注文が相次ぎ、教材として
取り入れる学校もあった。学生からは「幻聴がどんなものか楽しみながら学べた」などの
感想が寄せられた。
かるたづくりにかかわった統合失調症の男性(54)も、しばしば謎の集団に地面を揺らされて
いるように感じることがあり、苦しめられてきた。しかし、かるたをきっかけに施設の障害者
同士で体験を語り合うようになり「初めて理解された気がした」という。
ハーモニーの新澤克憲施設長は「幻聴や妄想がよく現れるのは、孤独感や疲労感が強いとき。
体験を話し合い、時に笑い合える居場所があることが、障害者が地域で暮らす上で重要」と話す。
(一部略)
URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)
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