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大阪市教委は8日、平成22年度から小・中学校や高校などすべての市立学校(約460校)で、
入学式や卒業式などの行事だけでなく平日にも国旗を掲げる「常時掲揚」を実施する方針を固めた。
市の施設でも今年度中に開庁日などの国旗掲揚の完全実施を目指す。大阪府では自民党府議団が
府立高校を含む府施設を対象とした同様の「国旗掲揚条例案」を定例府議会に提案する方向で調整
しているだが、一足早い市教委の方針は府議会の議論にも影響を与えそうだ。
■政令市3番目、広島は全県公立校
8日午後に開かれる市議会決算特別委員会で床田正勝議員(自民)の質問を受けて、平松邦夫市長と
永井哲郎教育長が表明する見通し。
市教委は今年3月、全市立学校を対象に国旗掲揚施設の設置状況を調査。6.5%にあたる約30校
で掲揚ポールがないことが分かり、現在設置工事を進めている。年内にはすべての市立学校に設置が
完了するという。今後、全市立校での国旗掲揚に向けて新たに全校分の国旗を一括発注し、来年3月中に
各校に配布、4月中には常時掲揚の完全実施を目指す。
市教委によると、国旗の常時掲揚は条例などで義務付けなくても可能という。ただ、一部の教職員らが
「掲揚の強制や押しつけにあたる」として根強く反発する可能性もあることから、指導ではなく要請など
の形を取ることも検討する。
小・中学校や高校は学習指導要領で入学式や卒業式での国旗掲揚と国歌斉唱が義務付けられている。
しかし、国旗の常時掲揚については各教育委員会や学校長の判断に任されているのが実情だ。
産経新聞が全国18政令市を調査したところ、全市立学校で国旗を常時掲揚しているのは広島市と
北九州市だけだった。広島県では国旗国歌の取り扱いなどをめぐり10年、文部省(当時)から是正指導
を受けたことを背景に、学校での国旗の常時掲揚の取り組みが進められ、16年には全公立校で常時掲揚
が実現している。
大阪市教委は「すべての市施設で(今年度中の)常時掲揚の動きがある以上、学校だけが取り残される
理由はない。国旗に対する正しい認識を持たせる上でも好ましい」としている。
▽産経ニュース
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