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■「はやぶさには命が宿ってるとしか思えん」
一方で「はやぶさ」は、度重なるピンチをその都度、補助エンジンや代替システムなどを駆使して故障箇所を補填、
軌道を修正して乗り切ってきた。Dの中和器の故障が確認された2週間後の2009年11月19日には、過去に故障して
停止していたエンジン2基の装置を組み合わせて、止まっていたエンジンの噴射に成功。
「はやぶさ」は10年6月の帰還に向けて再び動き出している。
この「はやぶさ復活」のニュースが報じられると、大手SNS「ミクシィ」や個人ブログには、
「はやぶさには命が宿ってるとしか思えん」「涙が出てきてとまらない」
「日本の科学技術力の鑑!」「待ってるぞ~必ず帰って来いよ~!」
といった感動し、帰還を願う声が多数書き込まれた。
はやぶさプロジェクトマネージャーの川口淳一郎教授は、こういったネット上の応援について、
「大変心強いです。そういった声は何よりの励みになります」と喜びを隠さない。
しかし、10年6月に「はやぶさ」が帰還する可能性は、五分五分だという。
「これまで幾度となく危機を乗り越えた『はやぶさ』の運に賭けてみるしかない部分があるのも確かです。
現在『はやぶさ』のエンジンは、地上で実験したことのない特殊な状態で動いており、私たちも手探りで
運用している状況です。ただ、どんな形になろうとも帰還に尽力したい、プロジェクトをやり遂げたいと考えております」
(おわり)