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JR東日本盛岡支社(盛岡市)がカラスによる線路への置き石を防ぐため、
軌道内へ立ち入った際に仲間の悲鳴をスピーカーで流す実験を始めた。
カラスの習性や賢さを逆手に取り、「線路は危険」と学習させるという。
置き石はダイヤの乱れだけではなく、事故にもつながりかねない。
同じ悩みを抱える他支社からも問い合わせがあり、
盛岡支社は「置き石対策の決定版に」と意気込んでいる。
カラスの置き石は同支社管内で年間約15~20件。
同支社によると、線路下に餌を隠す際やいたずらで、
石をくちばしで挟んでレール上に置くとされている。
事故は起きていないが、車輪が石をつぶす時の異常音のたびに
安全確認のため運転を見合わせるなど、遅れの一因になっていた。
置き石の多い場所にカラスの模型を置き、風車を回したこともあるが、
設置場所しか効果がなかった。このため、カラスの生態を研究する
宇都宮大農学部の杉田昭栄教授の協力で、広範囲をカバーできる装置を開発。
東北線花巻-花巻空港間の1カ所に設置した。
装置は、線路に100メートル間隔で赤外線センサーを取り付け、カラスを感知すると
線路脇のスピーカーからカラスの悲鳴や警戒時に発する声を数パターンの周波数で流す。
カラスは仲間の悲鳴を聞くとその場を離れる習性があり、同じ音に慣れないよう
装置が無作為に音を選択するよう工夫した。同時に、視力が人間の5倍という
カラスが嫌がるよう発光器も約5秒間点滅する。
10月の設置以降、置き石は確認されておらず、雪が積もり始める時期まで実験を続ける。
仙台、長野など他支社から問い合わせもあり、盛岡支社施設課の高瀬力男副課長は
「効果が実証されれば他地域でも生かしたい」と話している。
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