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★「普天間」越年、小沢氏の影=連立優先に首相逆らえず
・鳩山首相が米軍普天間飛行場移設問題の年内決着を断念した背景には、来年の通常国会や
参院選を見据え、連立相手の社民党に配慮する小沢民主党幹事長の意向があった。日米関係
より連立を優先し、基地問題を政局と絡めたことで、決着への道筋は一層不透明となってきた。
「政策の話のつもりかもしれないが、政局になって困るのはあんたらだ」。
先月30日午後、参院本会議散会後の国会。社民党の又市征治副党首は小沢氏に近い民主党の
輿石東参院議員会長に対し、普天間問題の結論を先送りさせなければ、連立政権からの離脱も
辞さないと迫った。社民党の姿勢に危機感を抱いた輿石氏は「その通り。何であんなに急ぐ必要が
あるのか」と、年内決着への流れをつくりつつあった政府への不満を示し、小沢氏に直接電話
するよう促した。
又市氏からの電話に、小沢氏は最初「内閣の話なんだから、中で福島(瑞穂社民党党首)さんが
頑張ればいい」と、政策課題からは距離を置く姿勢を示した。しかし、又市氏が「これは連立の
問題なんだから、あんたがやらなきゃいかん」と調整を求めると、小沢氏は「分かった、分かった」と
応じたという。
同じころ、首相官邸で開かれた基本政策閣僚委員会では、福島氏が「(名護市の)辺野古沿岸部に
基地を造ることにはきっぱり反対する」と表明。国民新党の亀井静香代表も「3党連立で決めないと、
社民党は離脱するよ」と加勢した。平野博文官房長官は「3党を飛び越えて決めることは絶対に
ありません」と約束せざるを得なかった。
この日の夜、輿石氏は同じ「参院民主党」の北沢俊美防衛相を食事に誘った。普天間問題の
年内決着を目指していた北沢氏に、輿石氏は小沢氏の意向を踏まえて「年内に慌てて決める
ことはない。無理してもろくなことはない」とクギを刺した。(>>2-10につづく)
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