09/12/03 03:55:34 0
「新党か流れ解散か、いずれにしても社会党は確実にルビコン川を渡ったのである」
96年1月。当時の社会党が50年の歴史を持つ名前と決別して党名を
社民党(社会民主党)と変えた時、私はこんな解説記事を書いた。
時の党首は首相を退陣したばかりの村山富市氏だ。
党の分裂がいつも取りざたされる中、村山氏には党名変更で不満を解消して分裂を防ぎ、
さきがけと「丸ごと合併」して新党を作る狙いがあった。
ところが、さきがけの幹部の一人だった鳩山由紀夫氏が「丸ごとは数合わせ」
と反対して離党し民主党を結成。
社民党議員の多くがそこになだれ込み、残った社民党は少数政党に転落して今に至る。
流れ解散の見通しは外れたが、振り返れば党名変更は大分裂の序曲だったと思う。
自民党では最近、党名の変更が検討項目として浮上し、
「和魂党」などの案が挙がっているそうだ。「ご冗談でしょ?」と言いたいところだけれど、
「自民党と名乗るだけで有権者に話を聞いてもらえない」といった嘆きを聞くと
想像以上に自民党は追いつめられているのだろう。
だが、もっと先にすることがある。なぜ、国民に愛想を尽かされたのか。
そもそも総括がまだできていない。党の再生を目指すというのなら例えば
次の衆院選の候補者選びで世代交代を進める準備を今から進めた方が、
よほど効果はあるとも思う。
自由党と日本民主党との保守合同で自由民主党は55年、発足した。
妥協的な命名だったが、「自由で民主的」だなんて、名前は今でも立派に通用しないか。
それでも安直に変えるというのなら、私はまた「新党か流れ解散か」と書くに違いない。
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