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★サウジ国王が出席を見合わせた理由
以前この欄でも触れたように、UAEが当面4基の原子力発電所の導入を決定し、今まさ
に最終コンペを迎えている。
石油産出国であるUAEがそうであるように、サウジアラビアも原発導入を検討している。
石油は1滴まで売り物、つまり国に富をもたらす物であり、国内インフラは原発で
賄うという考えからだ。
その意味では同国の最高権力者である国王、アブドゥラー・ビン・アブドゥル
アズィーズの出席も予定されていた完工式は、日本が国として日本の原発メーカーを売
り込む絶好の機会であった。
また2020年までに温室効果ガスの排出量を1990年比25%削減を世界的な公約とした
鳩山内閣にとっても、国家としての取り組みを示すチャンスでもあった。
だからこそ、サウジアラビア国王に見合った政府特使の派遣が重要だったのである。
結果から言えば、政府特使として国際的には全く無名の岩國がやってくることを知
り、サウジアラビア側は国王の出席を見合わせてしまった。
そして、石油鉱物資源相、ヌアイミの出席にとどめてしまったのである。
当初、経産省が推したのは元首相の福田康夫だった
けれども、首相の鳩山由紀夫が選んだのは岩國だった。なぜ岩國だったのだろうか?
首相周辺から聞こえて来たのはこんなものだった。
「鳩山さんとは古い付き合いで…。それに岩國さんから『海外を相手にしたコンサルタ
ントの仕事をしたいからよろしく』と言われていたから、鳩山さん
はその辺を考慮したらしい」
とても国策などとは呼べるようなものではなく、ただ単に鳩山の友人だからというの
が、その理由のようだ。これぞ“友愛”ということなのか?
普天間基地移設問題で米国の信頼を決定的に失っている鳩山内閣は中東でも個人的な
理由だけで信頼を損なってしまった。(抜粋)
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