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【世界の街から】釜山 命の重さ 同じなのに 2009年11月25日
日本人観光客ら十六人が死傷した韓国南部・釜山の室内射撃場火災。
発生翌日に九州から駆け付けた遺族を追いかけながら、複雑な気持ちになった。
遺体を安置した大学病院併設の葬祭式場。日本人遺族が確認のため控室から別室に向かうたび、
記者団が後についた。メディアスクラムの一員になる一方、韓国人遺族の控室が近くにあることに気付いた。
しかし、目を向ける記者は自分を含めて多くなかった。
後日、通信社の報道で女性観光ガイド(65)の遺族の声を知った。悲しみに暮れる最中に入院費など
約二千六百万ウォン(二百万円)を病院側から請求されたという。韓国政府が日本人遺族を丁重に
扱うことに理解を示しながら、息子(37)は「韓国人犠牲者や遺族は相対的に大事に
扱われていないようで残念だ」と話した。
死亡十三人のうち韓国人は五人だ。命の重さは国によって違いはない、とあらためて思う。 (築山英司)
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